原理
ローカルネットワークとクラウド VM との間が物理的に遠距離であっても、VPN を利用すればそれらのプロトコルやアプリケーションを、距離を超えて利用することができるようになります。SoftEther VPN はローカル PC とクラウド VM との間でリンクを確立するための最も簡単で信頼性の高い VPN ソフトウェアです。
「企業内 VPN」で説明したような VPN をクラウド上の VM を含めて構築することができます。クラウド VM は単に遠隔地において分離され設置されている 1 台の PC であると見なせばよいのです。SoftEther VPN Server をクラウド VM 上にインストールすれば、あなたのローカル PC はクラウド上の PC に直接接続されているのと同様にクラウド VM の OS のネットワークスタックに対して直接アクセスすることができるようになります。
ステップ 1. SoftEther VPN Server をクラウド VM 上にインストールします
ステップ 2. 2 個のユーザーを作成します
ステップ 3. クラウド VPN 上に VPN Client をインストールします
クラウド VM が仮想 HUB に接続されている状態にするため、当該クラウド VM 上に SoftEther VPN Client をインストールします。VPN Client のインストールが完了したら、localhost 上の SoftEther VPN Server に対して先ほど作成したユーザー "local" として接続するように設定します。
ステップ 4. 手元の PC に VPN Client をインストールします
もし PC が Windows でなく、Mac OS X、iPhone または Android の場合は、SoftEther VPN の代わりに L2TP/IPsec VPN クライアントをセットアップするか、または Mac OS X、iPhone、Android 用の OpenVPN Client をインストールして、SoftEther VPN Server に接続できるようにします。
ステップ 5. IP アドレスを設定します
物理的な Ethernet と同様に最も簡単な方法は、各 PC にプライベート IP アドレスを設定することです。例えば、192.168.0.0/24 のようなアドレス空間を割当てます。物理的に使用しているプライベート IP アドレスと重複しないように注意してください。
別の方法として、IP アドレスの自動割当てのための DHCP サーバーを使用する方法もあります。そのためには SoftEther VPN Server に搭載されている仮想 DHCP サーバー機能を有効にします。そうすると、デフォルトでは 192.168.30.0/24 のアドレスがクライアントに割当てられます。
ステップ 6. 物理的な LAN と同様に通信が可能になりました