8.1 導入前の確認事項

    ここでは、「SoftEther VPN Client 3.0」をインストールする前に、確認しておくべき項目について解説します。

    8.1.1 動作環境の確認

    「SoftEther VPN Client」をインストールする場合は、事前にそのコンピュータのハードウェアおよび使用するオペレーティングシステムが 、「SoftEther VPN Client」に対応しているかどうかを確認する必要があります。

    「SoftEther VPN Client」は、Windows および Linux に対応していますが、正式にサポートされているオペレーティングシステムは 、「Windows 2000 以降の Windows オペレーティングシステム」のみです。その他のオペレーティングシステムに SoftEther VPN Client をインストールすることは可能ですが、自己責任となりますのでご注意ください。SoftEther VPN Client の動作環境については、「仕様」 を参照してください。

    なお、SoftEther VPN Client をインストールする前には、必ずインストール先のコンピュータに保管されているデータのバックアップ (Windows の場合はシステムレジストリを含む) を作成してください。

    本マニュアルでは「Windows 版」のみの VPN Client のインストール方法を解説しています。Linux 版の VPN Client のインストール方法については、サポート対象外のため解説していません。また、自力で Linux 版 VPN Client をインストールする知識をお持ちでない場合は、Linux 版 VPN Client を使用しないでください。

    8.1.2 ネットワーク接続環境

    VPN Client が目的の VPN Server に接続するためには、VPN Client をインストールしようとしているコンピュータと、目的の VPN Server が動作しているコンピュータとの間で、下記の方法のいずれかによって VPN 通信が可能である必要があります。

    • 直接 TCP/IP 接続
    • HTTP プロキシサーバー経由接続
    • SOCKS プロキシサーバー経由接続

    もし VPN Client で VPN 接続を行いたい環境のネットワークが上記の情報を満たしているかどうか分からない場合は、事前にネットワーク管理者に VPN Client を使用可能かどうか問い合わせてください。

    なお、上記の 3 つの接続方法の詳細については、「4.4 VPN Server への接続方法」 を参照してください。

    8.1.3 競合する他のソフトウェア

    VPN Client をインストールして使用するクライアントコンピュータに、他社製のパーソナルファイアウォールソフトウェアやアンチウイルスソフトウェアがインストールされている場合は、それらのソフトウェアとの競合が原因で 、VPN Client の動作速度が低下したり、クライアントとしての動作が妨害されたりするようなことがないように十分ご注意ください。

    もしこれらのソフトウェアが原因で VPN 機能が正しく動作していない兆候が見られる場合は、これらのソフトウェアを一時的に無効にして、再試行してみてください。

    また、稀に無効化しても SoftEther VPN Client の動作を阻害するアプリケーションがあるようです。その場合は原因となっていると思われるアプリケーションをアンインストールして、再試行してみてください。