目次
- 1. このマニュアルの対象者
- 2. 必要な前提知識
- 3. 注意事項
本マニュアルをお読みいただく前に、知っておいていただきたい事項についてご説明いたします。
このマニュアルの対象者
『SoftEther VPN 公式マニュアル』には、ソフトイーサ株式会社が提供する次世代 VPN 通信ソフトウェアの最新リリースである 『SoftEther VPN』 ソフトウェアの概要、使用方法、VPN の構築方法、問題解決のための情報がまとめて記載されています。 また、SoftEther VPN ソフトウェアの仕様についての情報を必要とする、ネットワーク管理者、システム管理者、システムインテグレーター、IT プロフェッショナル、およびコンピュータについて詳しい知識をお持ちのエンドユーザー向けのマニュアルです。
もし、あなたが SoftEther VPN およびその周辺技術に関する詳しい知識を理解したい場合は、本マニュアルのすべての内容を熟読されることを推奨いたします。そうでない場合は、必要な項目だけを重点的にお読みいただき、それ以外の項目については読み飛ばしていただくことも可能です。
SoftEther VPN の最も重要な特徴の一つは、高度かつ高性能な VPN 機能を活用するにあたって、エンドユーザーは VPN に関する詳しい知識を必要とせずに VPN 通信が利用可能ということです。つまり使用方法が簡単であり、かつ初期状態でもセキュリティが十分保たれているということです。
SoftEther VPN の様々な機能を使いこなすためには本マニュアルの全ての内容を熟読されることを推奨しますが、通常の規模で VPN を使用する場合には、必要になるのは若干の TCP/IP と VPN に関する知識であり、必ずしも本マニュアルをすべてお読みいただく必要はありません。
必要な前提知識
本マニュアルの内容を十分に理解し役立てるためには、下記のような知識が必要となります。もし、下記の事項に関しての理解が不十分であると認識される場合は、本マニュアルと併用して別の解説書などをお読みいただいたり、インターネットなどで技術情報を取得していただくことを推奨します。
- Ethernet および Ethernet に対応した通信機器 (LAN カード、スイッチング HUB など) の原理、通信方式、特徴、およびネットワークの具体的な構築方法。
- IP (Internet Procotol) および IP に対応した通信機器 (ルータ、レイヤ 3 スイッチなど) の原理、通信方式、特徴、およびネットワークの具体的な構築方法。
- IP と共に使用される NAT、プロキシサーバー、ファイアウォールなどの各種ゲートウェイに関する知識。
- TCP/IP で利用されるいくつかの重要なネットワークツール (ping、telnet など) の使用方法。
- SoftEther VPN を利用されるコンピュータのシステムおよびオペレーティングシステムの基本的な使用方法およびそのシステムのネットワーク実装に関する基本的な情報。
- 証明書認証機能 (PKI) を使用するためには、証明書、RSA 暗号および PKI に関する基本的な知識。
必須ではありませんが、上記以外にあらかじめ次のような項目に関する知識を身に付けておくことにより、本ソフトウェアの機能をより効果的に引き出すことができる場合があります。
- 一般的なオペレーティングシステムにおける、ユーザーモードとカーネルモードの概念。
- ハードウェア割り込み、ソフトウェア割り込み、およびシステムコール呼び出しなどの現在のコンピュータ内部で頻繁に使用されている技術に関する情報。
- 一般的なオペレーティングシステム上での TCP/IP スタックの実装とアーキテクチャ。
- 旧来の VPN プロトコル (PPTP、IPSec など) に関する情報。
- TCP/IP プロトコルを実際のネットワークで使用した場合に発生する現象および特徴に関する詳しい知識。
- 普段使用するアプリケーションの通信プロトコルに関する知識。
- その他、上級 IT プロフェッショナルおよび開発者が必要とするようなコンピュータおよびプログラミングに関する知識。
上記のような補助的な知識を身に付けておくことにより、SoftEther VPN を使いこなすことができるのはもちろん、VPN とは関係のない分野においても、効率的なシステムの構築、安定した運用、および問題発生時のトラブルシューティングに役立てることができます。
注意事項
SoftEther VPN ソフトウェアの仕様、およびマニュアルに記載されている内容は、将来予告なしに変更される場合があります。 本マニュアルおよびその他のソフトイーサ株式会社が公開するドキュメントに記載されている説明文において、本ソフトウェアの機能や制限事項の説明に矛盾がある場合、一般的に制限事項の多いものが優先して適用されます。特に記載されていない場合、本ソフトウェアおよびマニュアルで例として使用している会社、組織、製品、人物、キャラクター、データなどの名称は架空のものであり、実在するものとは一切関係ありません。本ソフトウェアおよびマニュアルは、本ソフトウェアの使用権許諾契約書のもとでのみ使用することができ、いかなる部分も、ソフトイーサ株式会社の書面による許諾を受けることなく、その目的を問わず、どのような形態であっても、複製または譲渡することは禁じられています (使用権許諾契約書で明示的に許諾されている場合および著作権法上の例外を除きます)。